狂愛の果て

行き場を失った感情の掃き溜め

2020年心に残った配信ライブ3選

 2020年が後9時間ほどで終わろうとしている。思い返せば今年はとんでもない一年だった。正月休みを全てなげうって受験勉強。ようやく受験が終わり、ライブに行きまくるぞと思った矢先のコロナウィルス大流行。おかげでライブの予定は全てパーになった。私のfun time HOLIDAY8のチケット返してくれるかな??????あのライブだけを頼りに受験を乗りきったんですが????とっととコロナウィルスには死滅してもらいたい。

 

 ライブだけが生きがい、死ねない理由がライブだと思い続けている私にとって今年は本当に辛かった。正直fun time HOLIDAY8が延期になった時点でもう今年はライブに行けないだろうなと薄々感じていたし、実際そうなった。何で生きてるんだろうと何回も思った。ライブのない日常とはこんなにも味気ないものだったと気づかされた。そんな生ける屍状態に陥った私を救ってくれたのが、そう、配信ライブである。

 

 今年は生のライブにこそ行けなかったが、配信ライブには結構参戦した。といっても、せいぜい10本いくかいかないかぐらいだが。ライブに行けてた頃は年間10本いくと多いなと思っていたので、結構いい方だろう。生のライブにお金を落とせないフラストレーションがたまった結果、財布と時間が許す限りライブに参戦してしまった。私が石油王の108番目ぐらいの妻だったら全ての配信ライブに参戦したのに・・・。特設会場を作ってオリジナルフェス開催したのに・・・。妄言はこれぐらいにして、そろそろ本題に移りたいと思う。

 

 というわけで、今年参戦した配信ライブの中で特に心に残ったライブを3つあげようかなと思う。なんで3つかというと、全部の感想をつらつら綴ってたら多分今年が終わっちゃうからである。というか、現時点で今年以内に書き終わるのか怪しいところ。年明けに上がってたら察してほしい。おそらくこれからこの記事で何回も言うことになると思うが、どの配信ライブも素晴らしかった。尺の都合上3つしかあげられないのが本当に心苦しい。どのライブもそれぞれのバンド、アーティストがファンを楽しませようとしてくれたことがはっきりと伝わってくるものだった。お客さんが目の前にいない状況でライブをすることは、我々が想像しているよりも難しいもだっただろうに。収益も少ないだろうに。それでも、ライブをしてくれた全バンド、アーティストに最大限の感謝を送りたい。いやもう本当にありがとう。あなたたちのおかげで私はなんとか人の形を保てています。多分配信ライブがなかったら、ドロドロに溶けてアスファルトと一体化してたんじゃないかな。

 

 前置きが長くなってしまったが、以下から配信日順に綴っていく。ランキング付けはしない方向で。だって、どのライブも素晴らしかったからね。

 

 

 

 

 LIVE (in the) HOUSE 2/UNISON SQUARE GARDEN

 はい。出ました。一発目からとんでもないライブがきました。配信日順だから仕方ないけども。このライブは良いポイントが多すぎる。

 

 まずはじめに、タイトル。LIVE (in the) HOUSE 。()を取ると、LIVE HOUSE。ライブハウスを愛する彼ららしいタイトルである。文字通り、あなたの家をライブハウスにするよ、ライブハウスになるよという意味なのだろうか。真偽のほどは分からない(ナタリーとかのインタビュー記事で語っていたような気もするが忘れたごめん)が、私はそういう風に捉えた。ありがとう、UNISON SQUARE GARDEN。ライブが行われていたあの瞬間だけは、間違いなく家がライブハウスになってたよ。

 

 もちろん、セトリも良かった。ユニゾンは7月にLIVE(in the)HOUSEというこのライブの前身にあたるものを行っていた。それは、ユニゾンの全楽曲の中から投票によるリクエストランキングを作り、上位20位以内の曲を基にセットリストを決めるというものだったのだが、まあとんでもなかった。出サビのmix juiceで叫ばなかった人いるの?(LIVE(in the)HOUSEについての感想も追々語りたい。時間があれば)だが、LIVE(in the)HOUSE 2のセトリもとんでもなかったのだ。LIVE(in the)HOUSEの時は上位20位以内の曲を基にセトリが作られたが、今回は31位~70位の曲を基にしてセトリが作られたのだ。どの曲がセトリに組み込まれるのかドキドキだったな。まあ、私が投票したピストルギャラクシーは組み込まれませんでしたけどね!!!

 

 でもまさかライトフライトをやるとは思っていなかったので、ギターの最初の一音が鳴ったとき叫んだ。生きてる間に聴けるとは思ってなかったよ。何かが変わりそうやマイノリティ・リポート(darling,I love you)などのアルバムツアーとフェス以外では聴ける機会があまりないような曲も多めに演奏されていた。おそらく普段のUNISON SQUARE GARDENなら、ランキングを作ってそこから曲を披露するなどはしないだろう。しかし、この非常時だからこそ企画してくれたのかなと考えると嬉しくなった。あなたたちのそういうところが大好きなのよ。多分、本人たちはたまには違うことしてみようぐらいの気分でやったのだと思うけれど。個人的には、ライトフライトを演奏してる間ずっと斉藤さんの髪の毛が風になびいていて、どこから風が吹いているのか気になりました。現場からは以上です。

 

 そして、このライブで最も印象に残っていることは、演出だ。1曲目のマスターボリュームは、定点カメラではなくスタッフさんがビデオカメラ持って、臨場感たっぷりに映像を届けてくれた。おそらくMVを再現したものだろう。これは間違いなく配信ライブでしかできない演出である。そもそも、だれがMV再現すること予想できたんだよ。マスターボリュームが演奏されているという事実だけで飛びそうだったのに、MV再現してることに気づいたとき泣いたわ。また、間に挟まれたアコースティックアレンジ3曲も普段のライブならしない演出だろう。特に、チャイルドフッド・スーパーノヴァをアコースティックアレンジにしたことが驚きだった。バンド演奏の時よりもベースの音がしっかり聞こえたし、ギターの音が軽やかで楽しかった。いつか全編アコースティックアレンジのライブをやってほしい。また、気づいたら会場が広くなっていて驚いた。最初の3曲ぐらいまで壁に囲われていたのに、最後のcrazy birthdayあたりではフロアまで使っていたような気がする。いつのまに広がったんだ??あと、crazy birthdayで思いっきりふざけ倒してマイクを移動させたと思ったら、いつもの立ち位置にするためだったところも驚いた。本編ラストのオーケストラを観にいこうでいつもの立ち位置に戻るあたり、UNISON SQUARE GARDENはこれからも変わらずにやっていくという決意が見えた。配信ライブでも彼らは普段通りかっこよかった。

 

 

TITLE COMEBACK SHOW/ストレイテナー

 私が初めて見たストレイテナーのライブ。ライブタイトルにもあるように、このライブはストレイテナーのメジャー2ndアルバムである『TITLE』をアルバム収録順にやっていくというものだった。私はまだ彼らのアルバム全てを聴けていないのだが、この『TITLE』は、今のところ彼らのアルバムの中で一番好きなのだ。ストレイテナーが持ついなたさ、切なさが存分に発揮されているのがこのアルバムだと思っている。まだ聴いたことのない人はぜひ聴いてほしい。めちゃくちゃ良い。

 

 アルバム再現ライブであるため、次にどの曲が演奏されるかは分かっている。しかし、それでも全く退屈しなかったのはストレイテナーの演奏力のおかげだろうか。『TITLE』は現ギターの大山純さんが加入する前に録られたもの。ライブでは4人になったストレイテナーの音で、『TITLE』が演奏されていた。CD音源ももちろん良いのだが、大山さんのギターアレンジが良い味をだしていたライブだった。4人になったストレイテナーの強さを惜しみなく発揮していた。

 

 『TITLE』収録時のホリエさんの声は鋭く少しかすれていて、ストレイテナーの持つ切なさを増幅させている。しかし、今のホリエさんの優しく暖かい声で歌われる『TITLE』は、楽曲が持つメッセージがより伝わってくるものだった。特に、TENDER。サビのリズムに合わせて左右に揺れながら、目を閉じて歌い上げるホリエさん。TENDERが持つ優しさがより強く伝わってきた。あのTENDERは良かった。TENDERまじで良い曲なので聴いてほしい。YoutubeにもMVあるのでお願いします。というか、ストレイテナーを聴いてくれ。私のおすすめはREMINDER。

 

 このライブの良さを増幅させていたものの一つに、ライブ中のMCとライブ後のアフタートークもあげられる。そうなんとこのライブ、ライブ後のアフタートークもついていたのだ。しかも、20分ぐらい話してくれたし、新曲を初公開してくれた。盛りだくさんすぎない??テナーのことを知っている人なら分かると思うのだが、演奏をしていないときの彼らはゆるっゆるなのである。ライブではあんなにバキバキの演奏をしている4人だが、ステージを降りたら話がめちゃくちゃ面白いゆるふわおじさん達になってしまうのである。あと、基本的に大山さんはステージ上もステージ降りた後も喋らない。でも、たまに喋ったと思ったらめちゃくちゃ面白いこと言う。気になった方は、テナーのサブチャンネルでYoutubeを検索してください。楽屋トークとか見れます。自分は受験でメンタルが死にそうになった時、テナーのサブチャンネルでメンタルリセットしてました。おすすめ。アフタートークがひたすらゆるゆるになることは分かっていたが、曲間もゆるゆるだった。特にちゃんとしたMCをいれない曲間、ギターを交換する時や楽器の調子を見ている時などの数十秒間に、ドラムのシンペイさんとベースのひなっちが笑い合っていたり、機材の調子について談笑していた。メンバー全員が楽しんでライブをしていることが伝わってくる良い瞬間だった。私が好きなバンドはあまりステージ上で喋らないので新鮮だった。アフタートークでホリエさんに突っ込まれていたけど。

 

 私が初めて見たストレイテナーは配信ライブだった。だから、普段の彼らのライブがどんなものなのかは分からない。しかし、彼らの魅力が余すことなく伝わってきたライブだったことは断言できる。現にアーカイブ3回見たし。このライブを見てストレイテナーのライブに行きたいと思った人も多かったのではないだろうか。少なくとも私はその1人である。

 

 

Kis-My-Ft2 LIVE TOUR 2020 Toy-2/Kis-My-Ft2

でたよ。人生の大番狂わせ。これのせいで今後の人生の予定が全て崩れたといっても過言ではない。正直、この記事もこのライブの感想書きたいから書いてるところある。アイドルなんて所詮人が作った歌歌ってるだけでしょ?何がかっこいいのかわかんない。とか思っていた過去の自分を助走付けて殴り飛ばしたい。アイドルに対してかなりの偏見を抱いていた私がなぜここまでずぶずぶにKis-My-Ft2にどはまりしてしまったのかは、追々別の記事で書きます。書かないとやってらんねぇ。今回はとりあえずライブの感想だけ書きます。

 

 今までロックバンドのライブしか見たことがなかったので、何から何まで衝撃の連続だった。まずOP映像が流れたことが衝撃だった。メンバーが技術士になって人形を作ってる映像だったのだが、何がすごいってこの映像、このライブのためだけに作られたものらしい。ロックバンドのライブでも周年ライブなどの大きいライブの時には特別映像が流れたこともあったが、これまでのライブの映像とかリハーサルの様子だった。わざわざ、別撮りするなんてお金のかかりかたが違う。後から知ったのだが、このOP映像は各ライブツアーのコンセプトに合わせて毎回収録されているらしい。すごいな。

 

 事前に他のライブ映像を見ていたのでステージギミックや特効(花火とかめっちゃ打ち上がるやつ)があることは知っていたが、それでも驚いた。ステージ上に扉がでてきたり、メンバーがそれぞれ違う場所からでてきたりして、視覚的な楽しさもあった。特効が予想以上に多かったが。多分あの日で一年分の火花見た気がする。ある曲のサビの時ずっと火でてたもん。怖いよ。

 また、彼らの最大の持ち味であるローラースケートを活かしたパフォーマンスが随所に光っていた。ローラースケートをはいている分移動が速いので、息つく間もなくフォーメーションが変わる。そのため、目を離せない。先ほどの紅白歌合戦でもローラーの機動力を存分に活かしていた。思わず画面の前でにっこり。ところで、皆さんはローラースケートをはいたことがあるだろうか。私は一回だけあるのだが、全く滑れなかった。運動神経がないもんで、立つのもギリギリだった。彼らはあの不安定な足下で踊っているのだ。笑顔を絶やさずに。アイドルの本領を見せつけられた。

 

 演出面でも衝撃の連続だったが、何より一番驚いたのは、普通に歌がうまいことだった。1人1人の歌もうまいのだが、声が重なった時が素晴らしい。しかも、2人より3人、3人より4人と声が重なるたびに良くなっていく。7人で歌うと単純に7人の声が重なっているのではなくて、1つの新しい声に聞こえる。人数を増やせば増やすほど、声が喧嘩しなくなるのだ。そんなことある?と思った方は、ぜひ聴いてみてほしい。今まで複数人で歌う曲をあまり聴いてこなかったので新鮮だった。なぜか舞祭組4人でアカペラすると喧嘩しまくるんですけどね・・・。あと単純に踊りながら歌っていることがすごい。肺活量と体力どうなっているんだろう。バンドもそうだが何かをしながら歌うって、相当ハードルの高いことだと思っている。それを平然とやってのけるからこそ、彼らはステージに立っているのだろう。

 

 このライブを見て一番感じたことは、ライブと名のつくものは総じて楽しいということだった。ロックバンドは音で楽しませるが、アイドルはパフォーマンスで楽しませる。方法の違いはあれど、根底にあるものは一緒だった。そのことに気づけただけで、このライブを見た価値があった。

 

おわりに

 以上が今年参戦した配信ライブのざっとした感想である。ざっとしてたか?何度も言うが、全部書けなかったのが辛い。そもそも、1日で書き上げるなんて無理なんだよ。なんでこんな無理したんだよ意味わかんないよ。なんとかして、今年見たライブの感想を今年中に残しておきたかったんだ・・・。9mmの白夜の百年も素晴らしかったし、fun time HOLIDAY ONLINEもめちゃくちゃに良かった。見たライブ全て良かったのだ。いずれ時間ができたら、書き切れなかったライブの感想も書きたい。できたら。

 

 これまで通りの生活がおくれなくなって初めて、当たり前の日常がどれほど貴重だったものか気づかされた。ライブに行けることがどれだけ幸せなことだったのか、生の音を浴びて歓声を上げることがどれだけ楽しいことだったのか。しかし同時に、音楽は聴き手がいる限り無くならないし、ロックバンドやアーティストは常に私たち観客を楽しませることを考えてくれていることに気づけた。それに気づけただけ実りがあった1年だったかなと思うようにした。でもやっぱり、生のライブに行きたい。いつ行けるようになるのか全く分からないが、私はその時を待ち続ける。

 

 そうこうしているうちに今年ももう残り2時間と少しになっていた。時間が経つのは早い。ノリと勢いではじめたブログですが、細々とやっていけたらと思います。それでは皆さん良いお年を。私はこれからUNISON SQUARE GARDENの年越しライブを見ます。