狂愛の果て

行き場を失った感情の掃き溜め

アイドルになんか絶対ハマらないと思っていた人間がKis-My-Ft2にはまるまでの話

 「アイドルには多分一生ハマらないだろうな」つい2ヶ月前までそう信じて疑わなかった。小学生の頃に二次元に出会い、中学生の頃に邦ロックの素晴らしさに気づいた。これまでの私の生活は二次元と邦ロックで構成されていた。割合で言うと、二次元3の邦ロック7ぐらい。これ以上好きなジャンルは増えないだろうなとなんとなく思っていたぐらいには、この2つのジャンルは居心地が良かった。なんせ無限に好きな作品とかバンドが見つかるもので。そんなんだから、自分がまさかアイドル、しかも天下のジャニーズグループにハマるとは当然思っていなかったのである。

 
 別にアイドルが嫌いだったわけではないが、好きでもなかった。ハッキリ言って興味がなかったのである。しかし、下には見ていた。馬鹿にしていた。邦ロックオタクを拗らせていた時なんか特に。自分たちが作った曲でもないのに、なんで歌ってんの?とか平気で思っていた。今考えたら最低すぎますね。なんだこいつ。助走つけて殴り飛ばした後に、地面に叩きつけたい。それでも、親がジャニーズ好きだったので、どんなグループがあるのかはなんとなく知っていた。けど、誰がいるのか分からない、顔と名前が一致しないはざらにあった。(未だにあります)
 

 こんなアイドルに対してとんでもない偏見を抱いていた人間が、Kis-My-Ft2にハマるまでの道のりを書くのがこの記事の趣旨です。需要とかは知らん。何度でも言うが、アイドルにハマってることに自分自身が1番驚いてるので、その驚きと感動(?)を書いておこうかなという次第。そろそろ本題に入ろうと思ったが、キスマイってなに?という人もいると思うので、公式サイトのリンクを張っておきます。これで顔と名前は分かる。

avex.jp

それでは、 1人の人間が沼に転がり落ちていく様子をご覧ください。

 

 

 

 

突如として現れた沼『BE LOVE』

 それは去年の10月頃のこと。いつものようにツイッターを眺めていたときだった。突如TLに2人の男の人が微笑み合っている写真が流れてきたのは。は~なんかめっちゃくちゃ綺麗な写真だななんだこれ?映画の宣伝?とか思いながら3秒ぐらい眺めてから気づいた。この右側の人キスマイの宮田ニキでは?当時はキスマイのことはグループ名ぐらいしか分かっていなかったのだが、二次オタ界隈での知名度はトップクラス(彼は重度のアニメオタクである)の彼のことは知っていた。だが、私の知っている彼のイメージとあまりにもかけ離れていたのですぐには気づかなかったのだ。こんな穏やかな表情できるんだ。てか、すごい顔綺麗だな気づかなかったとかめちゃくちゃ失礼なことを思いながら、もう1人の男の人を見る。なんかこの人も見たことあるな。キスマイの玉森君では?玉森君もギリ知っていた。小学校のボーイッシュな同級生(女子にめちゃくちゃモテるタイプ)が好きな顔と言っていたという超私的な思い出しかなかったが。あとドラマもちょっと見てた。こっちもすごく良い表情してるな。というか、そもそもこれ何?なんで2人ともこんな穏やかな表情で微笑み合っているの?となり、ようやくツイートを読む。読んだのが2ヶ月ぐらい前&衝撃がすごすぎて元の文章は忘れてしまったのだが、「ファン待望のあの曲をドラマ化しちゃうよ!!!!男性同士の純愛物語だよ!!!!メンバー同士でやっちゃうよ!見てね!!!!!」みたいな感じだった。すいませんふざけました。でも、内容的にはこんな感じだったはずです多分。原作楽曲があるのか?そもそもジャニーズでBLしかもメンバー同士でやって大丈夫なのか?なにこれなんだこれ?いろいろとやばそうだな。ごちゃごちゃ言ってるが、とにかく、国一つ滅びたぐらいの衝撃をうけたのであった。今までBLは通ってきていなかった分余計に惹かれたのかも知れない。興奮冷めやらぬまま調べたところ、あのツイートはdTVで配信されているオリジナルドラマ『BE LOVE』の宣伝で、Youtubeには予告も上がっているとのこと。なぜあのツイートがバンドしかフォローしていない私のTLに流れてきたのかは全くもって謎でしかない。しかし、気づいたら私の心は完全に掴まれていた。毎日予告動画見てた。衝撃を受けてから3日間ぐらい予告動画しか見ない謎の我慢大会をしたのだが、最終的に好奇心に負けた。見たら多分戻ってこられなくなるなと思いながらも、dTVの会員登録をする手を止められなかった。焦りすぎて3回ぐらい入力ミスした。そして、全話一気見した。

 

 結論から言うとですね、めっっっっっちゃくちゃ良かった・・・。70億分の1ぐらいの可能性で私の駄文から『BE LOVE』に興味を持ってくださる人がいるかもしれないので、内容は言わないようにしてるんですが、これだけは言わせてくれ。

表情が良い!!!!!!!!!!!!!!(大声)

こいつさっきから表情のことしか言わないじゃないかと思ったそこの方。仰るとおりです。もう表情が良いんですよ。10年以上一緒にいるメンバーなのに、劇中の2人は完全に恋人同士の顔になってるし、醸し出す雰囲気が甘くて優しくて穏やか。そこがすごい。全4話、1話15分程度しかない短い構成なのに、きちんと起承転結がついているのも素晴らしい。各話ごとに感想をしたためたい。いつか書くかも(言うだけタダ)。ここに公式サイトのリンクを貼っておくので、気になった方はぜひ見てください・・・。正直人を選ぶ作品ではあると思うけど、私はこれが最高のラブストーリーだと考えているので・・・。さっきも言ったがこの作品には原作となる楽曲があり、そっちもものすごいことになっているのだが・・・それはまた別の話。いつか書く(2回目)

pc.video.dmkt-sp.jp

 

 気づいたら毎日『BE LOVE』を見ていた。そう、完全に沼に足を突っ込んでいた。突然足下が沼になっていたのだ。しかも、すでに沼に膝下ぐらいまで沈んでいた。今まで歩いていた道が突然沼に変わるんですよ?怖い。怖すぎる。『BE LOVE』恐ろしい子・・・。といっても、この段階では『BE LOVE』という作品がめちゃくちゃ好きになってただけで、キスマイ自体にはそこまではまっていなかった。まあメンバー同士でBLやるぐらいなんだから相当ヤバいグループなんだろうなとは思っていましたけど。

 

 沼に浸かって数日後、ツイッターで『BE LOVE』の感想でも見るか~と急に思い立ちなんとはなしに調べていると、「BE LOVEはほぼ宮玉(宮田君と玉森君のユニットの通称名)の日常」「メイキングかと思った」等の感想が多々あり困惑した。普段からこんな感じなのか?何それ?と意味を咀嚼しきれないまま調べまくっていると、そもそも『BE LOVE』はdTVで現在配信されている『キスマイどきどきーん!』という番組の特別企画で制作されたものということが分かった。(最初によく調べていればすぐにわかったことである。見たい気持ちが先行しすぎてて何も気づいていなかった。人間目の前にご馳走を用意されたら我慢できないんだなぁ)しかも、キスどき(『キスマイどきどきーん!』の略)公式が「BE LOVEにはまった人むけ!おすすめ回!」とか言って宮玉特設コーナーまで作っていた。強い。新規ファンを獲得する気満々である。こんなご丁寧にまとめまで作るなんて見るしかないじゃないかと私は公式の策略にまんまと乗せられて、『キスマイどきどきーん!』を見ることにしたのだった。それが沼落ちをさらに加速させるものとは知らずに。

 

さらなる追い打ち『キスマイどきどきーん!』

 というわけで、キスどきを見始めた。とりあえず公式の宮玉おすすめ回から見たのだが、普段からあんな感じでした。この時点で、私の中のキスマイのイメージはヤバそうなグループから確実にヤバいグループになりました。なんかとんでもないものに手を出したのかも知れないと思いながらおすすめ回を全部見終わり、そして気づいた。

あれなんか普通に面白くね?????

とにかくコーナーが多様なのだ。罰ゲームで投げ飛ばされたり、タランチュラ食べたり、顔の上で湯切りされたり、顔でラップ突き破ったり等々、それ本当にアイドルがやって大丈夫なんですか??ということばかりしているコーナーがある一方で、メンバー同士のマッチング企画や○○するまで出られない部屋に入れられたり、ベストコンビを決めたりとメンバーの関係性が垣間見えるファンが喜びそうな企画もたくさん。バラエティとファン心理を満たす企画が絶妙なバランスで組まれていて単純に見ていて飽きない。そして、メンバー全員のバラエティ適応能力が高すぎる。コントもやるしコスプレもやるし大喜利もやる。何でもやってる。さすが超絶怒濤のバラエティアイドルたち・・・。単純に全員が面白いってすごくない??何より、メンバー全員が全力でやっているのが見ていて楽しい。気づいたら寝る前にキスどきを見るのが日課になっていて、ものの1ヶ月程度で全話見終わってしまった。その頃にはメンバー全員の顔と名前が一致するようになっていた。つい一ヶ月前までアイドルを馬鹿にしていた人間とは思えない勢いである。この時沼に肩ぐらいまで浸かっていた。しかし、まだ私は彼らのことをアイドルというよりは超絶面白集団だと思っていた。そう思うことで、アイドルを馬鹿にしていた自分を守ろうとしていたのだ。別にアイドルな彼らにはまってるわけじゃないしってね。まじで殴り飛ばしてぇ。ところが、そんな状況を一変させる出来事が起きたのだった。

 

とどめの一撃『Kis-My-Ft2 LIVE TOUR 2020 To-y2』

 キスどき最新話の更新を心待ちにしつつ、過去の配信分をもう一度見返す日々を送っていた頃。突然それは知らされた。ライブのリピート配信である。10月3日、4日に行われた配信ライブ、『Kis-My-Ft2 LIVE TOUR 2020 To-y2』を11月21日と22日にリピート配信しまっせというもの。私はライブに目がない。ライブに行くためだけに生きていると言っても過言ではない。ライブはバンドのかっこよさが嘘偽りなく発揮される場所だと考えているし、何よりライブに行けば嫌なこと全部忘れてただただ楽しくなれる。それは配信ライブでも変わらない。本配信が行われていたときはキスマイのことなど全く気にしていなかったので、リピート配信はまさに天恵であった。しかし、私はライブを見るのをためらっていた。ここでライブなんか見てしまったら間違いなく沼落ちする。二度と沼から這い上がれなくなると確信していたからだ。超絶面白集団とかバラエティアイドルとかなんとか言っていたが、時々見せる表情が完全にアイドルなんだよ。(※アイドルです)正直、本業をしている彼らを見たくなってきていた。でも、見たら間違いなく沼落ちして財布が死ぬ。どうしよう。しかし、この機会を逃したらおそらく二度とライブは見れない。チケット倍率とんでもないからね。というか、そもそも見ないだろう。千載一遇のこのチャンス。ギリギリまで迷っていたが、見ることにした。彼らがどんなライブをするのか気になったから。

 

 ライブは、最高だった。去年見た配信ライブの中で一二を争うほど良いライブだったと思っている。私が知っているロックバンドのライブとは違うところがたくさんあったけど、同じ熱量を感じた。ライブと名のつくものは総じて素晴らしいのだなと痛感した。今までアイドルを馬鹿にしていた自分が恥ずかしい。アイドルになんか絶対はまらないというくだらないプライドは、跡形もなく消え去っていた。今まで何の意地を張っていたのだろう。本当に馬鹿馬鹿しい。曲も良いし演出も良い。そして何より、彼らが誰よりも楽しそうにライブをやっているのが良い。演者の楽しさが伝わってくるライブは最高なのである。そんな楽しそうにライブをしている彼らを見ていて思った。応援したいと。こうして私はKis-My-Ft2の沼に完全にはまったのであった。ライブの感想はこの記事でも結構詳しく書いているのでよかったら読んでね!!!(宣伝)

sunktower.hatenablog.com

 

 いや~振り返るとくっそまわりくどいはまりかたしてますね~なんだこれ。キスどきにはまった時に大人しくライブ映像見てたらもっと早く沼落ちしてただろ。変なプライドなんかとっとと捨てればよかったのよ。ちなみに、アイドルを馬鹿にしていた私は成層圏まで吹っ飛ばした後でマリアナ海溝の底に沈めておきました。二度と浮かび上がってくることはないでしょう。沼落ちしてからの行動は自分でも引くぐらい速かった。Youtubeに上がっているライブ映像とMVを片っ端から見あさり、アルバムとDVDを買いあさり、FCも入った。我ながら怒濤の勢い過ぎて引いた。多分だけど、二次オタじゃなかったらそもそも『BE LOVE』に興味を持つこともなかったし、バンド好きじゃなかったらあのライブの素晴らしさにも気づくことはなかっただろう。各界隈の沼は底でつながってるって本当だったんだな・・・。そう考えると、私が彼らにはまり応援したいと思ったのは運命だったのかなと感じる。事実は小説よりも奇なりとはよく言ったものです。

 

 未だにアイドルにドはまりしている自分に驚くときがあるけれど、今年デビュー10周年を迎える彼らを末永く応援していきたい所存。近づきすぎず離れすぎないちょうど良い温度感で。